糖尿病性腎症のステージと症状

私の叔母は、Ⅰ型糖尿病で、糖尿病性腎症を発症しています。そのため、三度の食事は、「タンパク質制限、塩分制限、カリウム・リン制限」と制限食を作る毎日です。

しかし、叔母は、腎機能のデータが芳しくないのに、症状はほとんど出ないのです。(本人87歳の高齢でもあり、感覚が鈍いのか?…)

そこで、今回は、糖尿病でも、恐ろしい合併症の一つとされる「糖尿病性腎症のステージ」にポイントをあててまとめてみました。

「糖尿病性腎症」が悪化すると?

糖尿病性腎症は、細小血管合併症のひとつで、これが重症化して完全に腎機能を失うと「透析」治療となります。

今の叔母にとって、一番怖い合併症であり、私も、毎日、食事作りにかなり神経を使っています。

というのも、叔母の腎機能のデータが「透析一歩手前」だからです。今は、食事と薬で調整できていますが、油断はできない状態です。

糖尿病性腎症は、静かにジワジワと進行する恐ろしい合併症!

糖尿病性腎症は、初期には無症状の場合が多く、8年前に糖尿病になった叔母も、当初から症状はなく、それが現在も続いています。

しかし、一般的には、進行すると浮腫(むくみ)が出たり、腎不全になると、食欲不振や全身のだるさなどの尿毒症の症状が出現します。

「血液の各種検査」からわかる「糖尿病性腎症」のデータとは?

糖尿病性腎症は、血液検査からその状態を把握することができます。
糖尿病性腎症の場合の血液検査のポイントとしては、以下の通りです。

糖尿病検査: 血糖↑
ヘモグロビンA1c(HbA1c) ↑
グリコ(糖化)アルブミン↑

腎機能検査:血清クレアチニン↑
血清シスタチンC↑
推算糸球体濾過量(eGFR)↓(初期は↑することもあり)
尿酸↑

電解質検査: カリウム↑、リン↑、カルシウム↓

貧血検査: 赤血球↓、ヘモグロビン↓

では、ここで叔母のデータと照らし合わせてみましょう。

こちらは、2018年5月の血液検査の結果です。

糖尿病検査: 血糖113↑
ヘモグロビンA1c(HbA1c)6.5、
グリコ(糖化)アルブミン4.0

腎機能検査: 血清クレアチニン1.85↑
推算糸球体濾過量(eGFR)19.6↓
尿酸2.1↑

電解質検査: カリウム4.1、
ナトリウム141
カルシウム8.6

貧血検査:   赤血球363↓
ヘモグロビン10.8↓

赤色の部分は、結果が悪いところです。

このデータは、かかりつけの糖尿病専門医と腎臓専門医の2名の先生が実施してくれた検査から抜粋しました。

糖尿病性腎症は、病状に合わせての「ステージ」があります。

日本腎臓学会による糖尿病性腎症合同委員会は、「糖尿病性腎症病期分類」を決めていますが、下記の通り、進行状況により「5つのステージ」に分かれます。

この5つのステージと検査結果をまとめますと、
第1 期:(腎症前期) 正常アルブミン尿(30未満)
 eGFR 30以上

第2 期:(早期腎症) 微量アルブミン尿(30~299)
  eGFR 30以上

第3 期:(顕性腎症期)顕性アルブミン尿(300以上)
あるいは 持続的蛋白尿(0.5以上)
           eGFR 30以上

第4 期:(腎不全期) 持続的蛋白尿著明低下(血清Cr 上昇)
 eGFR 30以下

第5 期:(透析療法) 透析療法中

ここで、検査データで注目しなければならない項目は、「推算糸球体濾過量(eGFR)」の数値です。

私の叔母の場合も、主治医からの説明は「eGFR」のデータで行われます。

主治医は、ステージを念頭にいれながらも、治療法をいろいろと考えてくれています。

どうでしょう。
叔母はどのステージになるのでしょうか?「eGFR」のデータからみると「第4期ステージ」でしょうか?

しかし、2名のかかりつけの先生達によると、
・ヘモグロビンA1Cの値がかなり安定してきている。
・ナトリウム、カリウムの値もよい。
・尿中タンパクもまずまず。
・高血圧になっていない

などの理由で、「透析」よりも、推算糸球体濾過量(eGFR)をこれ以上低くしないように生活をコントロールすることで治療を進めましょうという事になりました。

そんなわけで、お二人の医師からの「ステージ」という言葉は、今のところありません。

まとめ

綱渡りの様な叔母の糖尿病性腎症ですが、おかげ様で、食事療法、血糖・血圧・脂質コントロールができていて透析にならずに済んでいます。

私としては、やはり、ステージ表をみると、叔母は完全に「第4期ステージ」と思います。

しかし、ステージ表は、あくまでも目安のようですね。総合的に判断して、治療をしてくださるかかりつけ医に感謝しかありません。